【裏話】教授の前で大学職員の人権はないのか

選考突破 虎の巻
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ちょっと複雑な職員と教員の関係

いきなり激しめなタイトルから始まりますが、大学という組織では教授(教員)の前で職員の人権が存在しない場合があります。少し暴論かもしれませんが、細かなことは章に分けて記述していきたいと思います。

それとはじめに断っておきますが、これから話す教授というのは、全教員の中でも数パーセントの人たちです。当然、多くの教授は人格者ですし、常識をお持ちの先生なので、社会人として礼儀秩序を持って接してくれます。ただし数パーセントだけパワハラまがいのことをしてくる気をつけなければならない人もいることも事実。今回はそんな職員にとって腫れ物の教授の話をしていこうと思います。

教授は職員のことを見下している?

はい。数パーセントの教授は間違い無いですね。こういった教授には主に次の3パターンが考えられます。

① 大学職員だけ見下すタイプ。他の教授や学生には優しい。
② 全員見下すタイプ。
大学職員の中でも人を選んで見下すタイプ。(職員でも全員見下すわけではない)

タイプ①は文字通りです。大学職員は事務仕事しかできないと思って馬鹿にしているのでしょう。この先生は「私は職員です」と名乗った瞬間、マイナスからスタートするので、プラス評価に転じさせるのが大変です。ただ本当に事務仕事しかできない大学職員がいるのも事実なので、馬鹿にされても仕方がないと言えば仕方ないです。完全にN=1の私の所感ですが、大学職員って民間企業に比べて本を読んだり、自己啓発や自宅学習したりする人が少ない気がするんですよね。
こういう教授とは適度な距離を保つか、私は他の職員とは違いますよというアピールで懐に入り込みましょう。ただ後者はメンタル的にリスキーなのであまりお勧めはしませんが、成功すれば同僚や上司からも頼られるスーパーマンになれますよ。

タイプ②の全員見下すタイプはもうどうしようもありません。関わることを避けることをお勧めします。ただ職員である以上、仕事上どうしてもやりとりをしなければならないこともあるでしょう。そういうときは心を閉ざして無心に接するか、極力メールでやり取りするようにしましょう。ただメールだと分かりにくいなどと言い出し、キレ回るタイプもいるので気をつけてください。そういうときはもう上司や人事に申し出てくださいね。あなたが悪いわけではありません。

タイプ③の人を選んで見下すタイプはもはや人としてどうかと思いますが、対策ができる分タイプ②よりはなんとかなります。よくあるのは部長や本部長など偉い人には強く出ないタイプです。こういう時は事情を説明して上司に潔く応対を頼むか、タイプ②と同様、メールでのやり取りで完結させることをお勧めします。ただメールだと切れる可能性があるのもタイプ②と同じ。ちなみに私はこのタイプに対しては逆に対面で挨拶してやりとりをしました。全員見下すタイプとは違って懐に入り込む余地があったので、ノリと勢いで乗り切りました。元気がいいと人間意外と好かれるものなので、好かれるサイドの職員に評価を変えられるチャンスでもあります。

くれくれもメンタルがきついと感じたらすぐに誰かに相談をしてください。無理は禁物です。

本当にあった理不尽な話

まあこの手の話は話題が尽きないのですが、もし大学職員の方がこの記事を読んでいたらきっと共感してくれると思います。

出張旅費申請で手こずる

教授を連れて地方イベントに参加したり、セミナーや講義をひらく機会はよくあります。そのとき頭を悩ますのがお金の申請関係です。飛行機や新幹線を使う場合や、タクシー代、昼食手当が出る場合など、あらゆる場面で経理に領収書を求められるのですが、この領収書の回収に一苦労。先生が領収書を取っていなかった時なんて最悪ですね。先生が悪いのになんで説明していなかったんだとか、お前が代わりにやれとかそんなこと言われてもということばかり。言った言わないが怖いので、必ず口頭だけで済ませずにメールも送っておきましょう

小さなミスにいちゃもんをつけられて部屋に呼び出される

何かと事務仕事をしていると相手の癇に障ってしまうことがあります。人間なので仕事で多少のミスをするのは仕方のないことなのですが、横暴な教授にはそんな甘えは通用しません。ひどい話ですが、部屋に呼び出されてこっぴどく叱られるなんてこともあるらしく、完全にパワハラです。

声が小さい電話がわかりにくいと怒鳴られる

体育会系にありがちと思いきや、普通の大学にも出現することがあります。こっちが挨拶しても返さないのに、電話の受け答えが悪いだとか、言っていることがわからないだとか、しまいには声が小さいだとかもうめちゃくちゃですね。「単に怒鳴る理由を探してるだけなのでは?」とさえ思ってしまいます。大人なんだから多少のストレスは目を瞑ってほしいものです。(こういう教授に限って自分の説明はわかりにくい)

この手の教授のエピソードは事務職員の間で共有されているものです。地雷は踏まないようにできることは準備しておきましょう。

大学職員の仕事がホワイトだと思い込みすぎないこと

ネット界隈では大学職員の仕事が「楽」で「給料が高く」て「休みが多い」という3拍子で語られていますが、実際はそんなことは確約されていません。たしかに民間企業に比べればノルマがないことも多いですし、比較的イージーな仕事の割に給料がもらえるのは事実。しかしパワハラ教授のような精神的に圧迫される存在は民間企業に比べて明らかに多いと思います。まともな会社に人前で怒鳴り散らすような人はいません。実際私も民間企業を数社経験しましたが、大学職員の頃が一番怒鳴られています。というか民間で怒鳴られたことは一度もありません。周りが「先生!先生!」と煽てるので大名にでもなった気でいるのかもしれませんね。
この職場環境に悩んで心身を壊したり、転職したりする人がいるのです。それでも果たして大学職員は楽な職業と言い切れるでしょうか?

余談ですが、医者や教師も怒鳴ることが多いといいます。もう先生と呼ぶのは辞めにしたほうがいいかもしれませんね。

改めて言います。ひどい教授はほんの一握りです。

この記事を読むと大学職員とは教授にパワハラを受ける嫌な仕事と受けてしまいそうですね。しかし冒頭でも書きましたが、9割近くの教授は人格者で人間的に魅力のある方たちばかりです。安心してください。普段の業務はストレスフリーです。また大学職員の仕事が一般的にホワイトなのも事実です。
ただ、昨今ネット界隈で大学職員のいいところばかりを取り上げられている気がしたので、今回このような一風変わった執筆をさせていただきました。皆様の転職活動をしっかりと見つめ直すきっかけになれば幸いです。